私はお酒が好きでよくビールや焼酎、ワインなど飲みますが、その時に吐き気がしたり、フラフラしたり(酔っぱらいではありませんよ)、目の前が暗くなって倒れそうになったことがあります。
私だけでなくお酒を飲むと貧血のような症状を起こす人が多くいます。また低血圧の人に多くみられますよね。
これにはいくつか原因があり、貧血もしくは脳貧血、急性アルコール中毒の症状のいずれかであることが多いです。
これらの症状が出る人達はお酒の種類や量に関わらず、ビールをコップ半分とかワインをグラスの半分飲んだだけで意識を失い倒れてしまったなど、わずかな量でも起こっているようです。
今回はなぜ飲酒すると失神を起こしたりするのか?
その症状は貧血なのか?脳貧血なのか?
それぞれの原因や対処法について紹介します。
目次
貧血だった場合の原因と対策
まず貧血を引き起こす原因をご存知ですか?
みなさん耳にした事があると思いますが、貧血は血液が薄くなるいわゆる赤血球の量が基準値よりも少なくなると起こります。その赤血球の元となるのは、鉄分やビタミンBそして葉酸などがあります。
貧血状態になると鉄分不足のため鉄分を多く含むレバーを食べた方が良いとかビタミンを摂取した方が良いと言いますよね。
ではなぜアルコールを摂取すると赤血球に影響し、フラフラめまいがするのか説明します。
アルコールの分解にビタミンを消費するから
赤血球の元になるビタミンB群を飲酒時に消費するからなんです。
詳しくそのメカニズムを説明します。
まず飲酒したアルコールは「アセトアルデヒド」という物質に分解されます。
次に「アセトアルデヒド」は「アルデヒド脱水素酵素」によって「酢酸」という物質に分解されます。この2番目の分解の際にビタミンB1等が消費されるんです。
これは当然人によってビタミンB群の消費量も様々ですので、消費が酷い人ほどめまいがしたり貧血状態になる訳です。
つまり人によってはコップ一杯のビールでも起こりうるという事です。
また女性の場合、生理中はホルモンバランスの関係で、酔いが回りやすくなったり、出血する量が増えることがあるので注意が必要です。
飲酒時にはビタミンBを摂取しましょう
ビタミンが失われるなら補給すればいいという事で、お酒を飲む際は食事やおつまみにビタミンB1を多く含む食材を食べるようにすると良いでしょう。
食材としては、
- 大豆
- 豚もも肉
- 豚ヒレ肉
- うなぎ
- きな粉
- たらこ
- いくら
- 青のり
- 昆布
- かつおぶし
- ごぼう
などがあり、おつまみとしてはそれらの食材を使った
- 枝豆
- 豆腐の冷奴
- きんぴらゴボウ
- 焼き鳥のレバー
などがあります。
ビールに枝豆のセットは美味しいだけでなく消費するビタミンを補給する効果もあったんですね。
また何も食べずに飲み続けるのも低血糖の原因になる為お勧めしません。
葉酸不足が原因
それともう一つ、貧血を起こす原因として葉酸不足があります。
葉酸とはビタミンMやビタミンBg、プテロイルグルタミン酸とも呼ばれ、ビタミンB12と共に働いて赤血球を作ります。
当然これらが不足すると赤血球が作られずに貧血になる訳です。これが原因のものを「巨赤芽球性貧血」と言います。
葉酸が不足する原因は、
異常なアルコール摂取や青野菜の不足です。
そのため普段から野菜をバランスよく食べる事が重要です。これは貧血に関わらず健康にとって大切ですから気をつけましょう。
青野菜を食べましょう
青野菜はキャベツやレタス、ほうれん草、パセリ、ブロッコリー、セロリ、小松菜などいっぱいありますが、料理しないとか、一人暮らしでそんなに野菜を食べれないという方には、青汁や野菜ジュースを飲むと良いでしょう。
もちろんお酒を飲みながらの食事やおつまみとして青野菜を食べれば予防対策になります。
また食べる際は、
生のままか、油で炒めるのはOKですが、茹でると葉酸が無くなってしまうので調理の仕方にも気をつけましょう。
また異常なアルコール摂取も原因ですので、イッキ飲みや過剰な飲酒は厳禁です。
脳貧血だった場合の原因と対策
脳貧血の原因でも説明しましたが、目の前が暗くなっってフラフラしたり、周りの音が聞こえづらくなる、冷や汗が出るなどの症状は血圧の関係と脳に十分な血液が行き渡らないことで起こります。
ではなぜ飲酒時にその状態になるのでしょうか?
アルコールが血圧を下げることが原因
先ほども書きましたが、アルコールを摂取すると「アセトアルデヒド」という物質が出来て増加していきます。
そうすると血管が拡張してしまい血圧が低下します。それで脳へ十分な血液、酸素が補給されずに脳貧血の症状が出るのです。
普段からめまいを起こしたり、イッキなど無理な飲み方をしていない場合にめまいなどの症状が出る場合は、脳貧血である可能性が高いと思います。その際は血管が拡張して上記のような状態になっていると思われます。
お酒を飲んだ時にめまいがするなどの症状が出る場合は、お酒を控えるのが一番ですが、他にもストレスが溜まっているなど脳貧血の原因になることが重なっていることも考えられます。
仕事や付き合いでどうしてもお酒を飲まなければならない場合は、自分の体調に合わせ無理をせず調整しましょう。
アルコールの量には関係ないので、チビチビゆっくり飲んでいても症状が起こる場合がありますので、出来れば相手に説明して飲まなくて済むようにしたいですね。
対策としては飲まない、脳貧血の原因となるストレス解消や普段の食生活に気を付け自分で予防することが大切です。
急性アルコール中毒の可能性もある
もうひとつ、似たような症状でイッキ飲みや短時間に多量のアルコール(エタノール)を摂取することによって生じる急性アルコール中毒があります。
大量のお酒を短時間に飲むと、失神だけでなく、嘔吐したり呼吸困難になったりすることもあるので非常に危険です。
昔はノリで大量にお酒を飲んだり飲まされたりすることもありましたが、下手すると死に至るケースもあるので、無理な飲酒はやめましょう。
まとめ
このようにアルコールを摂取した時に倒れたり、冷や汗が出たりする症状にはいくつか原因が考えられます。
でも脳貧血や急性アルコール中毒にしろ、飲酒時に起こるようであればお酒を控えるのが一番です。
宴会や打ち上げの時は良くても帰り道で急に意識を失う事もあるかもしれませんので、気を付けましょう。
ニュースで酔っ払って電車ホームから線路に落ちて怪我したとか亡くなったとか聞きますが、そういった事も無きにしも非ずですからね。
また飲酒後の温泉やお風呂など入浴は危険ですので止めましょう!のぼせた様な症状が出て倒れる事もあり、頭を打ったりすると二次災害にもなりかねません。
脳貧血が原因である場合は、予防と対策を行えばリスクを軽減できますので、ぜひ実施してみて下さい。