国立がん研究センターによると日本人女性の16人に1人が乳がんという報告があります。男性も含めて1番多いガンは胃がんでしたが、女性に対しては乳がんの方が胃がんを上回り、1番かかりやすいがんになっています。
最近ではテレビ等でピンクリボン運動など乳がんに関する情報を目にする事が多くなりました。それだけ日本人にとって重要な病気であることが認識されて来たのだと思います。
乳がんは他の種類のがんと比べると体の表面に近い部分にできるため、自分でも異常を見つけることが可能です。発見が早ければ早いほど治る確立は高くなります。
1番良いのは医療機関で検診を受けたり、定期検診に行くことが望ましいですが、検診に行く時間がない、行くことにためらいがある人は自分で乳がんのチェックをすることができますので、是非セルフチェックしてみましょう。
普段から自分で調べる習慣をつけておくと、乳房にしこりなどの変化があった場合はすぐに気づくことができ、乳がんの早期発見に役立ちます。
乳がんの進行が進むほど生存率にも影響してきますので早めに発見して治療できるように自分で気を付けなければいけません。
自己検診を行う目安として毎月生理終了後の4、5日後、また閉経後の方は毎月チェックする日を決めて調べましょう。
自分で簡単に出来る乳がんのチェック手順
毎日自宅で簡単に出来ますので、やってみましょう!
鏡の前に立って乳房に異常がないか見る
まずは見てチェックする視診です。
鏡の前に立って両方の乳房の形や大きさ、高さに違いがないか比べます。
また乳房の一部がひきつれていたり乳頭がへこんでいないか、かさぶたやただれがないか、異常な分泌液がでていないか調べます。
あと両腕を上げた状態で同じようにしっかり見てみましょう。正面だけでなく横から斜めからもよく見てチェックします。
しこりが無いか触ってみる
次に実際に触って調べる触診です。
人さし指・中指・薬指の3本指の腹の部分を使い、右手を上げ左手で右の乳房を外から内側にゆっくりとしこりがないかチェックします。
これを左右両方行います。
また渦を巻くように乳房全体をチェックします、これも左右両方行います。
乳がんのしこりは硬めで表面はでこぼこしているのが特徴で痛みは感じません。
またよく乳腺を硬いしこりと勘違いする場合がありますが、指で強く押すのではなく軽く皮膚の表面を触るようにして確認します。
あと乳頭をつまんでみて、血や異常な分泌液が出ていないかもチェックしましょう。
仰向けに寝て触ってみる
まず仰向けになって寝ます。この時肩の下に枕を敷くとやりやすくなります。あとは2番目と同じ方法で触ってチェックを行います。
乳房を違う状態でチェックする事が必要なのです。
また、わきの下にはリンパ節腫脹ができる可能性がありますので、しこりがないか左右のわきの下も調べましょう。
このように自分で調べる習慣をつける事が大切です。このチェックで100%乳がんが発見できるわけではありませんが、何もしないよりは効果的です。
乳がんの発生利率が最も高いのは40~50代女性と言われていますが、20代の若い年齢の方でも発症する事はあります。
自分は若いから大丈夫だと思わずきちんとチェックしましょう。
もし調べてみてしこりや乳房に変化が見つかった場合は、乳腺炎なども考えられ、必ずしも乳がんだとは限りませんが専門医の診察を受けた方が安心だと思います。
自己検診する事だけでなく医療機関での診察や定期検診を受けることもお勧めします。