女性の健康の悩みで多い便秘ですが、実は大人だけでなく赤ちゃん(新生児)にも便秘はあります。
なかなかウンチが出ないと心配でお困りのお母さんも多いと思います。
でも赤ちゃんって主食がミルクですし、離乳食になっても大人程は多く食べないので毎日便が出なくても大丈夫な気もしますが、何日も機嫌が悪かったり夜泣きが続くと、お腹が痛いのかな?なんて心配になりますよね。
うちの子が小さい時も2、3日便が出ないとお腹の張りをチェックして、心配でよくお腹をマッサージしていました。
会話がまだ出来ない分しっかりと赤ちゃんの様子を観察して、どこが悪いのかを見極める事が大切です。
そこで今回は赤ちゃんの便秘に関して原因や解消方法をまとめたので紹介したいと思います。
目次
赤ちゃんの時期ごとの便秘の原因
大人の便秘の場合は食生活や生活習慣が原因の一つですが、赤ちゃんの便秘の原因も同じような事が上げられます。
おっぱいの量や水分不足、運動不足などがありますが、産まれてからの期間でその特徴も若干異なります。
生後間もない1ヶ月、2ヶ月程の場合
母乳やミルクの量が足りていないことが原因かもしれません。
粉ミルクの場合はどれくらいの量を飲んだのか哺乳瓶を見れば分かりますが、母乳の場合はどれくらいの量を飲んだのか、分かりにくいと思います。
母乳を飲んでいる赤ちゃんは便秘になりにくと言われますが、便がなかなか出ない場合は
- きちんと母乳が出ているか?
- 体重は増えているか?
- 機嫌は悪くないか?
チェックしましょう。
授乳に30分以上かかっている場合は母乳の出が悪いかもしれません。
産まれて3ヶ月、4ヶ月程の場合
首がすわってくる3ヶ月くらいになると、赤ちゃんはお腹が一杯の状態になるとミルクや母乳を飲まなくなってきます。
今までは口におっぱいを近づけると飲んでいたのが、満腹だと飲まなくなるので当然便の回数も減ります。
これは生理的な便秘と言われますが、機嫌が良く体重も順調に増えていれば問題ありません。
また、まだまだ寝たきりで自分で体を動かす事ができないので運動不足になりがちです。運動不足が便秘の原因になるのは大人と同じですね。
赤ちゃんの足を交互に優しく動かしてあげたり、首がすわってきたらマッサージなどをしてあげると良いでしょう。
産まれて5ヶ月、6ヶ月程の場合
この時期位から離乳食が始まります。今まで母乳やミルクだけだったのに食べ物を口にするようになるので、当然今までよりはミルクの量は減ります。
そのため水分不足が原因で便秘になる事があります。
離乳食の回数が増える程水分不足になりがちなので注意が必要です。
水分が不足すると、うさぎのフンのようなコロコロの硬いうんちになり、お尻が切れたりする事もあります。
それで排便の度に赤ちゃんが痛がってなかなかウンチをしてくれなくなる事もあります。
いわゆる切れ痔のような状態ですね。うちの子がおむつに血が付いていた時は心配で病院に連れて行ったこともありました。
病気の場合
産まれてすぐの赤ちゃんがする黒っぽいウンチである胎便がなかなか出来ないなど、便秘症状が見られる場合は、ヒルシュスプルング病という病気かもしれません。
このヒルシュスプルング病は腸の神経細胞が生まれながらに欠如しているため、ぜんどう運動が行なわれずに便を排出できなくなる病気です。
便が出ないのでお腹が張ってきて、食欲低下や嘔吐をします。
産まれてすぐの赤ちゃんでこのような症状が見られたら早めに医師に相談しましょう。
このように成長の時期などによっても原因は変わりますし、赤ちゃんによって個人差があります。3日出ない子もいれば一週間でない子もいます。そのため何日便が出ていないからといって、一概に便秘だとは言えません。
おならは出ているか(おならが出ていれば腸はきちんと働いています)、ウンチの量や回数、固さなど今までと変化は無いか、赤ちゃんの様子をきちんと観察して気になる場合は早めに病院で受診してもらいましょう。
赤ちゃんはしゃべることができませんから、普段の様子をよく見ながらそのサインを見逃さないことが大切です。
赤ちゃん便秘のサインかもしれない、様子や症状をチェック
もしかしたら?と思ったら、赤ちゃんの様子をしっかりチェックしましょう。それは便秘のサインかもしれません。
機嫌がよくない
大人と同じで赤ちゃんも便秘になると、当然お腹が痛くなったり、苦しかったりで機嫌も悪くなります。
いつもはこれくらいで便が出ているけど、今回は出ていなくて機嫌が悪い時などは注意して見ましょう。
病気ではないか、お腹は空いていないかなど、なぜ機嫌が悪いのか見極めが大切です。
お腹が張っている
便が出ないとウンチが溜まってくるので、お腹が張ってきます。赤ちゃんのお腹を触ってみてかたく張っている時は便秘かもしれません。
またおなかの張りは、機嫌の悪さや食欲不振にもつながるので注意が必要です。
食欲不振
ミルクをあまり飲まない、離乳食を食べないなど、なんか食欲が無いと感じたら疑ってみましょう。
お腹の張りが原因で食欲がなくなる場合もありますので注意が必要です。
肛門・お尻が切れている
便が硬くなると排便する時にお尻を傷つけてしまい、肛門周辺が切れる事があります。
排便する度に大泣きするような場合は、お尻が切れて痛がっているかもしれません。
そうするといきむ事を我慢して、ウンチをしなくなることもあるようです。
嘔吐する
お腹が張って気持ち悪くなると赤ちゃんが吐いてしまう事があります。
ただ便秘が原因で嘔吐しているのか、病気なのかの判断が難しい時は早めに病院に連れて行きましょう。
このように赤ちゃんの様子をしっかりと観察して便秘かどうか判断してみて下さい。
では次に対策と解消方法を紹介します。
赤ちゃんの便秘予防と対策
便秘の原因には食事や水分不足、運動不足など普段の食生活や生活習慣が大きく関係していることが分かりましたよね。
ということは毎日の食事や生活を見直して対処してあげれば解消します。
生活習慣を整える
これは大人も一緒で規則正しい生活を送って自律神経の働きを正常にしてあげましょう。
生活のリズムが出来てくるようになる3ヶ月目くらいからきちんと毎日決まった時間にお布団に入るようにします。
もちろん大人のようにすぐには寝ない事もあるでしょうが、電気を暗くして決まった時間に睡眠をとるクセをつける事が大切です。
運動させる
赤ちゃんは寝たきりでまだまだ自分で動く事が出来ないので、当然運動不足になりがちです。
赤ちゃんの両足をもって自転車をこぐような動きをする運動や便秘体操などを無理のないように優しく行ない、体を動かしてあげる事が大切です。
リラックスさせる
自律神経の乱れと言えばストレスですが、やはりストレスを溜めないため、発散する為にはリラックスする事が重要です。
赤ちゃんと一緒に散歩に出かけたり、お風呂に入ってリラックスさせてあげると良いでしょう。
あと親がイライラしていると子供にも伝わりますので、子育てする側も赤ちゃんと一緒にリラックスしてストレスを溜めないようにできれば良いですね。
食事のバランスを整える
母乳やミルクを飲む時期は定期的にミルクを飲ませるようにしましょう。
また離乳食が始まったらバランスの良い食事をあげるようにしましょう。
便を柔らかくする食べ物には、
- にんじん
- トマト
- プルーン
- オレンジや果汁
などがあります。
整腸作用がある食べ物は、
- リンゴ
- ヨーグルト
- 納豆
- オリゴ糖
などがあります。
砂糖水の代わりにオリゴ糖を使用される方も多いようですね。
繊維を多く含んでいる食べ物は、
- しいたけ
- しめじなどのキノコ類
- バナナ
- さつまいも
などがあります。
これらの食材をうまくレシピに取り込んで食べやすいように作ってあげるといいでしょう。
綿棒でやさしくお尻を刺激する
綿棒の先端(太く丸くなっている部分まで)を肛門に入れてやさしく刺激して上げます。
この時、子供用の綿棒だと細すぎるので大人用の綿棒を使用します。
また入れる時に痛くないように先端をほぐしてベビーオイルを綿棒に付けます。
急に排便しても良いようにお尻の下におむつや布を敷いておくと良いでしょう。
お腹のマッサージ
先ほども少し書きましたが、赤ちゃんの両足を持って自転車をこぐようにやさしく前後に動かしてあげます。
お腹に「の」の字を書くようにやさしくさすってあげます。手のひらをお腹に当て、時計回りに優しくマッサージします。
腹ばいにさせてお腹に刺激を与える。これはうつ伏せが便秘解消になる記事でも紹介しましたが、腹這いになる事で腸に刺激を与える事が出来るので効果的です。
でも、うつ伏せにする場合は赤ちゃんが顔を上げられないと窒息する恐れもあるので、充分に注意して目を離さないようにしましょう!
また赤ちゃんが嫌がるようなら無理にはさせない方が良いでしょう。
医師に相談、薬を使って解消
上記のような方法で便秘が解消されれば一番良いのですが、それでもなかなか治らないという赤ちゃんは医師に相談して薬や浣腸を使って見るのも一つの方法です。
マルツエキスなどの便秘薬には頼りたくないという方もいると思いますが、あまり長期化すると赤ちゃんにも良くありません。
きちんと医師と相談して適切に使用すれば問題ありませんので、なかなか便が出なくて困っている方は相談してみましょう。
まとめ
赤ちゃんは会話が出来ない分、きちんと様子を見てサインを見逃さない事が重要です。
これらをチェックして、
- 体重の増加
- 機嫌はどうか
- お腹の張り
- 食欲不振
- 嘔吐は無いか
- お尻は切れて痛がっていないか
- 便の堅さや量はどうか
以下のような予防、対策を行い便秘を解消してあげましょう。
- 決まった時間に寝るようにする
- 便秘体操など体を動かしてあげる
- お腹を「の」の字マッサージしてあげる
- リラックスさせる
- 離乳食はバランスの良い食事をあげる
- 母乳やミルクは定期的に飲ませる
- 綿棒でやさしくお尻を刺激する
- 腹ばいにさせてお腹に刺激を与える(※赤ちゃんから目を離さないように!)
- マルツエキスなど(赤ちゃんの便秘薬)を使う
- 医師に相談する